彼岸島作者こと松本光司先生ェ、フライデーで記事にされる

1 : 2024/06/28(金) 19:27:43.240 ID:Uct/iLiPw
連載20年&400回超え! ホラー?ギャグ? 漫画『彼岸島』が向かう場所を作者・松本光司氏に聞く

連載20年&400回超え! ホラー?ギャグ? 漫画『彼岸島』が向かう場所を作者・松本光司氏に聞く(FRIDAY) - Yahoo!ニュース
『鬼滅の刃』といえば刀、『ONE PIECE』といえば麦わら、『名探偵コナン』といえばメガネと蝶ネクタイといった具合に、キャラクターを抜きにしたアイテム単体で作品を連想させてしまう漫画は時々ある。

『鬼滅の刃』といえば刀、『ONE PIECE』といえば麦わら、『名探偵コナン』といえばメガネと蝶ネクタイといった具合に、キャラクターを抜きにしたアイテム単体で作品を連想させてしまう漫画は時々ある。

では、「丸太」といえば……? 『彼岸島』と即答する人は案外多いのではないか。

『彼岸島』とは、『週刊ヤングマガジン』で’02年より連載されている松本光司氏のホラー漫画。タイトルでもある『彼岸島』を舞台に、主人公・宮本明と篤の兄弟がマスターヴァンパイア・雅率いる吸血鬼勢力と繰り広げる戦いを描く作品だ。

’10年からは『彼岸島 最後の47日間』が、さらに’14年からは舞台を本土・東京に移し、『彼岸島 48日後…』として、’24年の現在まで続いている。

ちなみに、「丸太」は、ネットでネタ化している戦場に赴く時の有名なセリフ「みんな丸太は持ったな!!」をはじめ、片手で振り回したり、つかまったり、軽トラの先端に尖らせてくくりつけたりと度々登場する、『彼岸島』を象徴する便利かつ最強のアイテムである。

「丸太」の他にも、手書き文字の「ハァハァ」、丸メガネ+マスク+パーカー姿の兄・篤など、一見して『彼岸島』と分かる記号は多数ある。

なぜこんなにも独自路線で、キャラが立ちまくっているのか。グロテスクなホラーでありつつ、ギャグともいわれる摩訶不思議な世界観ながら、なぜ開始から20年超も続く長期連載になったのか。作者はいったいどんな人なのか。

作者・松本光司氏にインタビューを決行したところ、素顔は意外なほどに正直でピュアでチャーミングな方だった。

2 : 2024/06/28(金) 19:28:16.636 ID:Uct/iLiPw
◆「10巻ぐらいいけばいいかなぐらい」……『彼岸島』誕生秘話

「もともと前の話(『クーデタークラブ』)が終わった時、アシスタントにゾンビ映画好きの人がいて、ずっとゾンビの話をしていたので、そんな感じのものが描きたいなと思っていました」と松本光司氏は『彼岸島』の原点について語る。

とはいえ、壮大な物語を思い描いていたわけではなく、「長期連載になるとは夢にも思っていなかった」「10巻ぐらい出ればありがたい」のノリだったと言う。

初回から強烈なインパクトを与える絵と内容だったが、実は最初はあまり人気がなく、反響が耳に届き始めたのは、「彼岸島に行って兄・篤が出てきたくらいから」(松本氏 以下同)。

主人公の兄・篤は、本作の最強キャラであり、シンボル的存在でもある。先述の通り、丸メガネ+マスク+パーカー姿も特徴的だが……。

「僕はあまり考えずに描いたんですよ。単行本になった最初の作品『サオリ』にちょっと出てきた格好を、せっかくだからちゃんと使いたいな、とほぼそのまま登場させました。お兄ちゃんという設定にしたのも、僕自身に兄貴がいるので、兄貴という存在が描きやすいと思ったからです」

もう一つのシンボル(?)「丸太」については、こんないきさつを明かす。

「モデルにするというほどではないのですが、田舎の島がどんな感じかを知るための取材で当時の編集さん二人と新島に行きました。

絵を描くにあたって田舎らしいアイテムが要るなと思って歩いていた時に、良い感じの家があって、そこに丸太があったんです。丸太はあまり都会にはないので、たまたま描いて、話の展開でたまたまそれが武器になっただけなんです」

実は『彼岸島』は、吸血鬼に町が蝕まれていくスティーブン・キングの『呪われた町』がヒントになった部分もあると聞く。でも、なぜ「島」にしたのか。雪深い北国など、閉ざされた空間の設定はいろいろあったのでは。

「島を舞台にしたのは、離れていること・閉ざされていることが一番分かりやすかったから。森の中や山の中など、設定としていろいろあったと思うけど、通行止めがどうとか、橋が落ちてどうとかよりも、船がないと出られない、というほうが分かりやすいという点が大きかったと思います」

さらに、衝撃なのは、作品の命ともいえるタイトルの決め方だ。

「あまり考えていなかったんですよ(笑)。それで、編集さんとそれぞれいっぱい吸血鬼っぽいタイトル案を出して並べて『これ良くない?』と選んだのが『彼岸島』です。

ただ、『彼岸は話に全然関係ないぞ』ということで、島に彼岸花を咲かせておこうと。彼岸花設定はタイトルから無理矢理決まったんです(笑)」

ことごとく軽いノリで決めたものがうまくハマり、気づけば20年超の連載となるすごさ。

3 : 2024/06/28(金) 19:28:35.709 ID:Uct/iLiPw
◆個性強い各キャラクターは……「僕の場合、たぶん描きたい『感情』なんですね」

ところで、主人公の明はどのように作られたのか。

「主人公も他のキャラも、僕の場合はとりあえず出してみてから考えるんです。粘土細工を作るみたいに、『これが足りないな』とか『こっちにしたいな』とか、いじりながら少しずつ固めて作っていく感覚ですね。

出発点は絵でも、設定でもなく、僕の場合、たぶん描きたい『感情』なんですね。

主人公の場合は『兄貴へのコンプレックス』を描きたいというのが最初にあって、それを物語の設定にどうはめていくかを考える。逆に、『大阪城に刺さった通天閣を描きたい』みたいにシーンが頭の中に出てきて、そこから話の流れを考えるパターンもあります」

浮かんだアイディアは「適当にメモる」が、「雑なので時間が経ってから見ると、何のことかさっぱり分かんないことも多いです(笑)」と言う。

そんな感覚で生まれたのが、上品な洋装+時折愛嬌たっぷりの口調で話す最強の吸血鬼「雅(みやび)様」でもあった。

「僕はロックバンドの『クイーン』が大好きで、高校生の頃よく『狂気への序曲』の格好を真似て落書きしていたんです。吸血鬼っぽいなと思って。それを思い出して1話目で、より凶暴な感じにアレンジして登場させてみた感じですね。それがなんだかんだ印象づいたから、『じゃあ、ボスにしていこうか』みたいな」

雅様は、敵のボスながら、明について「あの頃のまま孤立してしまった もう一人の自分に見える時がある」と自分の若い頃と重ね合わせ、愛着を見せるような面もある。しかし、そのキャラクター性については「あまり何も考えていない」と即答。

「ただ、雅さんの出発点は『人間が嫌い』という感情ですね。人が嫌いになるのは、たぶん踏み込んだら人が好きだからということだと思うんですが……。

最初は本当に何も考えていなくて、編集さんとの打ち合わせの中で、雅さんはどういうやつなんだとか、何がやりたいのかとか聞かれた時に一生懸命考えて、少しずつ固まっていったんだと思います」

最初から練られて作り込まれていないからこそ、視聴者を翻弄する謎めいた存在になったのかもしれない。

4 : 2024/06/28(金) 19:28:39.438 ID:kASzyBgaA
こいつら同じ講談社内で起こった問題は記事にしないよな
ほんまクソやと思う
5 : 2024/06/28(金) 19:28:57.604 ID:Uct/iLiPw
また、明は後に「師匠」の修行を経て、人間離れした強さを持つようになる。巨体に怖い仮面というインパクトと、仮面の下は渋いイケメンのおじさんという師匠のキャラクターについては、こう話す。

「師匠のビジュアルは、一応いろんな日本のお面を見て考えました。

当時は師匠というと、ちっちゃくて頭が良い、『スター・ウォーズ』のヨーダみたいなパターンが多く、編集さんもそう考えていたようですが、僕はそっちではなく、大きくて強い、野獣のような男にしたかったんです。でっかい奴に明が怒られているほうが面白いと思ってました」

師匠もまた意外にお茶目だったり、ドジだったり、読めないキャラだが……。

「いろいろと書いていると不思議に思うのが、例えば何か作戦がある時、それを師匠が伝えるのとヘタレキャラが伝えるのでは、説得力が全然違うんですよ。

本当は僕が考えた計画なので、内容は全く一緒なのに、加藤が話すと何だか読んでて失敗しそうに感じるんです。それがちょっと面白くて、どれを誰に言わせよう? なんて考えます。師匠が無茶苦茶なことを言っているのに、納得できて成功して、逆に正論が失敗したりして、そういうキャラの説得力を使って楽しんでいるところはあります。

その結果を読者が総合して、面白く感じてくれているのならばありがたいですね」

ちなみに、松本氏自身が好きなキャラクターは?

「つまらない答えになってしまうけど、いつでもその時、感情を一番強く描いているキャラが一番好きなんです。入り込むから。

僕にとって漫画が面白くなるかどうかは、自分がノるかどうかがほぼ全てだと思っています。自分が何でノるかって、やってみないと分からないんですよね。

『これをやってみよう』『このキャラを離れさせてみよう』『人間の性欲を描いてみよう』みたいに、とりあえず未来の自分がノりそうな物を出したりして、食いついてノリノリになったら成功、といった感じでしょうか。なのでその時食いついているキャラが一番好きなんです。今は明と小春です」

6 : 2024/06/28(金) 19:29:24.439 ID:Uct/iLiPw
◆ホラー? ギャグ? その真相は…

『彼岸島』ではシリアスなシーンもグロテスクなシーンも、いつでもハイテンションで、時にはギャグに見えることもある。どこまで狙っているのかと聞くと……。

「ほとんど狙っていないんです。最近、Twitter(現X)で読者の皆さんの感想を見るようになって、『(みんなの受け止め方が)こんな感じなんだな』と気づいたことがいっぱいありました。

僕は長年続けてきて、せっかく描くなら、シーンも感情も誇張したほうが面白いなと思うようになりました。

例えば、『臭い!』と苦しむ場面があったら、かなり臭いほうが面白い。誇張したほうが、見たことのないシーンになるんですよ。漫画家としては、まだ誰も見たことのない物を書きたいですからね。

ただ、いろんなことを誇張しているうちに、ふと『これは冷静になったらすっごい間抜けだな』と思う瞬間もあります。でも、そうした思いを僕はあまり外に出す気もなく、一人で、一人遊びとして楽しんでいました。

だって、(『最後の47日間』の中で、大きな胸が8つある巨大な化け物、牛乳女が登場するくだり)人体よりも大きなおぱーいに主人公が抱きついて夢中で母乳を飲むというくだりが、主人公のピンチとして成立しているなんて僕は見たことない上に面白くてしょうがない。描いていて笑いが止まりませんでした。

今思い返しても最高に好きなシーンの一つです。でもそれを誰かに伝えるわけじゃなく、完全に一人遊びでした。まさか読者にも、同じメタ的な遊びを楽しむ人がいるなんて考えもしませんでした」

実は、笑いを取ろうとしていたわけではなく、作者がひっそり楽しんでいた思いと、読者の思いが重なっていたということらしい。

読む人によってはギャグ漫画に見えるのも、まさに20年超の長期連載で常に「見たことがないもの」を求めて、誇張し続けているため。つまり、どんどん面白くなり続け、どんどん進化し続けているのだった。

後編では、作者・松本光司氏の「原点」をお聞きします。

18 : 2024/06/28(金) 19:34:13.370 ID:7l5d.wnpk
>>6
流石に笑う
7 : 2024/06/28(金) 19:30:27.834 ID:Uct/iLiPw
作者が明るい…あまりにも

レス7番の画像1
17 : 2024/06/28(金) 19:34:01.765 ID:F1oy6AiKM
>>7
ふあ
痩せたな
22 : 2024/06/28(金) 19:34:55.962 ID:vEeo5.7c/
>>7
コオジ老けたな
53 : 2024/06/28(金) 19:55:42.580 ID:5DEVwjA8z
>>7
ママ友ウケ良さそう
9 : 2024/06/28(金) 19:30:56.697 ID:zWaZVOr0o
イケメンやな
12 : 2024/06/28(金) 19:31:55.747 ID:Uct/iLiPw
>>9
アイスデブ時代から痩せてイケオジになったな
10 : 2024/06/28(金) 19:31:17.945 ID:Uct/iLiPw
このインタビュー記事超助かる
11 : 2024/06/28(金) 19:31:42.746 ID:.D7NkcOsC
こんなイケオジがあれ描いてんのかよ
13 : 2024/06/28(金) 19:32:48.611 ID:1IZlu2/yi
イケオジやんけ
15 : 2024/06/28(金) 19:33:13.900 ID:11mZoYKxD
20年くらいやってるのに絵が下手すぎるよな
進撃がよくバカにされてたけどコォジは更にその下を行ってる
16 : 2024/06/28(金) 19:33:31.275 ID:E5/9i8bYT
何も考えてないとかあんま言わん方がええぞ
19 : 2024/06/28(金) 19:34:35.687 ID:Uct/iLiPw
>>16
事前に考えた話より面白いからのノリで描いた方が面白くなること多いし
20 : 2024/06/28(金) 19:34:45.717 ID:mA5m8bh.O
痩せた今はナイスミドルやね
机にジュースの紙コップ並べてた頃は顔パンパンだった
23 : 2024/06/28(金) 19:37:07.836 ID:Uct/iLiPw
アイスデブ時代

レス23番の画像1
24 : 2024/06/28(金) 19:37:09.325 ID:w0787qfb/
笑いながら描いてたのか
やっぱギャグやないか
25 : 2024/06/28(金) 19:38:05.826 ID:wQCM2LFyy
松本センセのインタビューってそこそこ貴重?
28 : 2024/06/28(金) 19:38:56.687 ID:Uct/iLiPw
>>25
最近やと累計1タフ突破した時にもインタビューあった
26 : 2024/06/28(金) 19:38:21.423 ID:0Bph/Jdwn
キングの呪われた町みたいな雰囲気感じられるの最初期だけでどんどんギャグ漫画に傾倒していくのほんまノリで描きすぎや先生ェ
27 : 2024/06/28(金) 19:38:37.124 ID:ibcqfcsph
コオジの野郎こんなインタビューなんか受けてないで毎回2ページくらいかけて前回のおさらいする悪癖を直しやがれ
29 : 2024/06/28(金) 19:38:56.772 ID:cAql.MTO9
インタビュー後編もすでに公開されてるやんけ
30 : 2024/06/28(金) 19:40:16.357 ID:dSjgGm1IA
漫画のルーツは手塚治虫なのか…
31 : 2024/06/28(金) 19:40:34.918 ID:Uct/iLiPw
ドラマ化、アニメ化、映画化されてるという事実
32 : 2024/06/28(金) 19:41:16.704 ID:YUQiMCUub
こんな漫画で金稼いでるなんて末代までの恥やぞ
33 : 2024/06/28(金) 19:41:34.132 ID:uXUr/Y5Zj
何一つ考えてなくて草
34 : 2024/06/28(金) 19:41:44.338 ID:XL2FYFPZo
痩せてイケメンになってるの笑うわ
35 : 2024/06/28(金) 19:41:52.978 ID:0Bph/Jdwn
人間の性欲を描いてみよう←この発想のせいでI・R・Tが生まれたり明のマッマが吸血鬼どもの慰み者にされているという事実
36 : 2024/06/28(金) 19:42:42.489 ID:Uct/iLiPw
「僕の中に根付いているもの……感情は、手塚漫画なんですよ」

「ちっちゃい頃からずっと漫画は描いていました。ただ、実際に作品を描き上げるのは、子どもには難しい。僕は小さい頃、絵がそこまで描けなかったので、漫画も一応描くけど、自分が出したいモノを出すために、小説を書いて挿絵を入れるとか、いろいろなことをやっていました。

それが中1か中2くらいの時、手塚治虫先生の作品に出会ったことで、はっきりと漫画家になりたいという思いに変わったんです」(松本光司氏 以下同)

意外にも、松本氏の漫画家としての原点は、手塚治虫作品だった。では、手塚漫画みたいな作品を描こうとした時期も? と聞くと、ポカンとして、逆に聞き返された。

「いやいや(笑)。今も描いているつもりではあるんですよ(笑)」

そして、こう補足する。

「絵はたぶん全然違うと思うけど、手塚漫画にもいろいろあるじゃないですか。

屈折したキャラを描くことも多いし。自分には『火の鳥』みたいなスケールのでっかい物語は絶対に無理だなとか、一話完結の完成度の高い『ブラックジャック』みたいなのは無理だろうとかは思いますが、僕の中に根付いているもの、感情は、手塚漫画なんですよ」

個人的には『彼岸島』が’02年にスタートした時、第1話ですでに、誰の何の作品にも似ていない独自の世界だと思った。突然変異のようなオリジナルの世界観はどこから来たのかとも思っていたが……。

漫画を描く上で日頃インプットしているものはどんなものなのか。

「ネタにつまった時、一番使えるのは、映画でも漫画でもなんでもいいですけど、自分が昔から好きだったものを見ることですね。情熱を思い出すんですよ。スランプ時には、いろいろ小さいことに気を使った結果、脳が縮こまってしまって、何も浮かばなくなることが多いんです。

そういう時、昔から好きだったもの、最近だったら漫画の『キラキラ!』(安達哲)を読み返しましたが、大好きなものを見返して感動すると、『漫画を描きたい』という気持ちを思い出します。情熱を持つと、小さなことなんてどうでもよくなって、面白ければなんでもいいと自分を縛っていた小さな問題を振りほどけるんです」

https://friday.kodansha.co.jp/article/379350?page=1

37 : 2024/06/28(金) 19:44:41.228 ID:Uct/iLiPw
やっぱドラマや映画とかの話きたら引き伸ばすんやな

「うまくいったら面白そうだなと思ったものの、『どうやったら本土に行けるのか』と……」

『48日後…』では島を脱出し、東京が舞台になっているが、この展開はどの段階から考えていたことなのか。

「全然考えていませんでしたよ。島を出たら終わりだろうと思っていました。

そしたら、急にドラマ化と映画化の話が来て、『話題性のためにも、できればそれが終わるまで2年間ほど続けてほしい』と言われました。ありがたい話ですよね。人気がなかった頃には考えられない話です。だから乗りたかったけど、どうしよう……と悩みました。

というのも、その時出来上がったネームが、『彼岸島 最後の47日間』の47日目の最後の1日が始まった回で、主人公のセリフが『今日ですべての決着をつける。今までで最も長い一日になるぞ』と高らかに最終日宣言をしていたんです。

僕も編集さんも、漫画内時間で、あと1日でこの漫画は終わることを確信していました。漫画内の一日を2年間かけて描く? そんなことは無理です。正直タイミングが悪すぎて、みんなで笑ってしまいました。

半年くらいでこの島での戦いを終わらせて、その先の話を考えようと思った時、大きく分けて2つ選択肢がありました。

1つはボスを倒して彼岸島での決着をつけて、後日談的に別の島へと逃げのびた邪鬼たちをそれぞれの島で倒していくという話。3つ4つのエピソードで2年は持ちそうです。

もう1つが主人公サイドが負けて、敵が本土に渡り日本中が吸血鬼の島になるという話で、主人公は復讐の鬼となりロードムービ−的に東京へ向かう話。

個人的には後者のほうが面白そうだなと思ったものの、大きなスケールになるので、力量的にそれが自分に描けるのかすごく不安でしばらくは決められませんでした。

それから毎日頭のどこかで、どうすればいいのか考えをこねくり回していましたが、後者に決めたのは2つのシーンが思いついたからです。

『最後の47日間』の最後、敵ボスの雅が浅草の雷門に降り立つシーンと、『48日後…』の、主人公・明の右手が仕込み刀になっているシーンです。描きたくなる終わり方と、描きたくなる始まり方を思いついたので、いけると思いました」

「自分の中の描きたいものが湧き続ける限り、ずっと描き続けられる気がします」
それにしても、シリーズ3作、20年超の長い期間、ほぼ休みなくずっと描き続けているわけだが、途中で嫌になったことや描けなくなったことは?

「本格的に描けなくなったことはないですけど、週刊での連載は毎週描き続けなきゃいけないので、一番困るのは、超面白いと思って情を込めて描いたエピソードが終わった後ですね。燃え尽きてしまって、急に何も出なくなるんです(笑) 。

それでも締め切りは来ますから、なんとか今までのメモなどストックしていたものを引っ張り出したりして、必死で読者を楽しませようともがきながら、次の『どうしても描きたいもの』が見つかるまであがいてもたせています」

39 : 2024/06/28(金) 19:45:26.558 ID:Uct/iLiPw
気になる今後の展開と結末は……

描きたいものが見えてこない時は「苦戦」するが、逆に、描きたいものがあって、それを表現できない・どう表現したらいいか悩む時の「苦戦」は新たな可能性を広げるものらしい。

「最近の展開だと、遊郭が出てきたんですね。たまたま妻がどこかの田舎の遊郭の少女漫画みたいなものを読んでいて、いろいろ話しているうちに、不幸な女性たちだけど、それはそれで懸命に生きていたんだみたいな感覚を入れたいという感情がまず出てきて。

さて、その感情を『彼岸島』でどうしよう、全然関係ない話だし……と思った時に、このキャラを絡めればできるなどといった展開が見えてくるんですね。

具体的にいえば、さらわれたユカポンが遊郭で働かされれば、自然と内情も描けて働く女性たちも描けるし、主人公たちが助けに行くのも自然な流れだと思いついた、ということです」

読者が続けてほしいと望んでくれ、自分自身もそれを望んで、ずっと次が浮かぶなら、生涯描き続けたいと話す松本氏。

ちなみに、結末だけ決まっているなんてことは?

「どうだろう。ふわっとは何度かは考えていますが、その通りになるかどうかも全然分からないですね」

同じ人物で、同じ設定のもとに、20年超も描き続ける中で、全く違う発想の新しい漫画を描きたいと思うことはないのだろうかと聞くと……。

「いや、あんまりならないんです(苦笑&困惑)。だって、遊郭の話もそうでしたけど、なんか思いついたら『彼岸島』の中にどう入れようかと考えていくから。

『彼岸島』はまったく別の世界のものでも、どんな要素でも入れられる箱みたいな感覚があるんですね。

例えば、実在した遊郭の歴史を描きたいとなったら無理ですけど、僕はそこには別に興味なくて、その中の僕が描きたい感覚やニュアンスだけ部分的に抽出して入れているから」

40 : 2024/06/28(金) 19:45:58.626 ID:Uct/iLiPw
これもうやってることワンピースと同じやん

気になる今後の展開と結末は……

描きたいものが見えてこない時は「苦戦」するが、逆に、描きたいものがあって、それを表現できない・どう表現したらいいか悩む時の「苦戦」は新たな可能性を広げるものらしい。

「最近の展開だと、遊郭が出てきたんですね。たまたま妻がどこかの田舎の遊郭の少女漫画みたいなものを読んでいて、いろいろ話しているうちに、不幸な女性たちだけど、それはそれで懸命に生きていたんだみたいな感覚を入れたいという感情がまず出てきて。

さて、その感情を『彼岸島』でどうしよう、全然関係ない話だし……と思った時に、このキャラを絡めればできるなどといった展開が見えてくるんですね。

具体的にいえば、さらわれたユカポンが遊郭で働かされれば、自然と内情も描けて働く女性たちも描けるし、主人公たちが助けに行くのも自然な流れだと思いついた、ということです」

読者が続けてほしいと望んでくれ、自分自身もそれを望んで、ずっと次が浮かぶなら、生涯描き続けたいと話す松本氏。

ちなみに、結末だけ決まっているなんてことは?

「どうだろう。ふわっとは何度かは考えていますが、その通りになるかどうかも全然分からないですね」

同じ人物で、同じ設定のもとに、20年超も描き続ける中で、全く違う発想の新しい漫画を描きたいと思うことはないのだろうかと聞くと……。

「いや、あんまりならないんです(苦笑&困惑)。だって、遊郭の話もそうでしたけど、なんか思いついたら『彼岸島』の中にどう入れようかと考えていくから。

『彼岸島』はまったく別の世界のものでも、どんな要素でも入れられる箱みたいな感覚があるんですね。

例えば、実在した遊郭の歴史を描きたいとなったら無理ですけど、僕はそこには別に興味なくて、その中の僕が描きたい感覚やニュアンスだけ部分的に抽出して入れているから」

41 : 2024/06/28(金) 19:46:30.801 ID:Uct/iLiPw
さらに松本氏は真っすぐ綺麗な眼で、その根本についてこう分析する。

「たぶん僕は普通の感覚と違うんだと思います。

アシスタントとゾンビの話をしていた時も、アシスタントは『ゾンビ映画は思いっきり人肉を食うことがキモだ。でも、それを漫画で描くと怒られるからゾンビは描けない』と言うんですね。

本来のゾンビ映画はそうなのかもしれません。でも、僕はそれ(人肉を食うこと)にこだわりはほとんどなく、興味があるのは、追い込まれた人たちがどうするとか、感染して身内が変わっていくのをどうするといった人間の感情なんです。

具体的なシーンなどを描きたいとなると、たぶんジャンルを変えないと無理だったりしますが、人間の感情が描きたい場合、具体的な部分は何にでも差し替えがききます。だから僕はどんなものでもだいたいここ(『彼岸島』)に運んでくることができるんです。

新しいテーマを見つけたら、新しい漫画を描いているぐらいの気分で『彼岸島』に入れてるんです。

明たち主人公は、敵側から見たらただの猟奇殺人者だという展開も、連載当初には『読者が混乱する』と何度も止められました。

でもここまで長く続けて世界観が定着してくると、その世界観自体をひっくり返す展開でもそれも新たな目線としてちゃんと読者に理解してもらえる。ここまで続いた今だからできることがちゃんとあるんですよ。

自分の中の描きたいものが湧き続ける限り、ずっと描き続けられる気がします」

『彼岸島』はどんな要素もどんな設定・世界観も丸ごと飲み込み続け、無限に広がり続けるブラックホールのような作品なのだった。

42 : 2024/06/28(金) 19:47:58.788 ID:Uct/iLiPw
今の明さん脳破壊展開とかどういうつもりで描いてるんやろ
43 : 2024/06/28(金) 19:48:02.104 ID:DPI7/Rfxl
松本先生ェ何も考えてないよ
44 : 2024/06/28(金) 19:49:31.014 ID:D8pw6FvdT
思ったより考えてねェし思ったより考えてたわコオジ
45 : 2024/06/28(金) 19:50:50.900 ID:Uct/iLiPw
ピュアやけどちょっと感性がズレてる先生ェの魅力がよく出てるインタビューや🥰
46 : 2024/06/28(金) 19:52:01.693 ID:Uct/iLiPw
猿先生にもインタビューしてくれや
47 : 2024/06/28(金) 19:52:05.350 ID:D8pw6FvdT
いい記事だったけど出てくる漫画が彼岸島ってのがよくわからんなほんま
48 : 2024/06/28(金) 19:52:38.638 ID:7y.H2B6kZ
明と兄貴はよ邂逅してくれ
兄貴の正体気になってしゃーない
49 : 2024/06/28(金) 19:53:23.810 ID:qG4TPGbzC
エルデンリングDLC要素がどのあたりに活かされるか
50 : 2024/06/28(金) 19:54:37.192 ID:qN..F2vfv
田舎の遊郭の漫画って親なるものやろか
51 : 2024/06/28(金) 19:54:42.656 ID:Uct/iLiPw
裏話も可愛いなこのおじさん

レス51番の画像1
55 : 2024/06/28(金) 19:57:20.165 ID:fpgTVzI/y
>>51
あのTwitterの絵柄でエッセイとか出せそうなんだよな
52 : 2024/06/28(金) 19:54:56.066 ID:W2dkyoXs2
今の彼岸島の悲惨さ読んでてギャグとは言えんわ本土で生き別れた実の母が記憶喪失になって淫売になったんやで?しかも自分にしゃぶらせとくれ!とか言ってくるの地獄を超えた地獄やろ
56 : 2024/06/28(金) 19:57:43.046 ID:7y.H2B6kZ
>>52
言うて兄貴と比較されて邪険にされてたしそこまで悲壮感はないかな
54 : 2024/06/28(金) 19:56:04.432 ID:YiHuQlnRC
家族を大切にしてる優しい善人だし常識人っぽいのに描く漫画が彼岸島ってのが一番のホラーなんだよな
57 : 2024/06/28(金) 19:57:47.561 ID:pBgiaMlA/
マサどうやって倒すんやろな
60 : 2024/06/28(金) 19:59:31.540 ID:ibcqfcsph
>>57
大方の予想通り最近新しいワクチンが生えてきたで
58 : 2024/06/28(金) 19:59:00.679 ID:zvI7FN3x2
言葉の返しに知的な面が感じられるのになんであんな漫画なんだろうな
59 : 2024/06/28(金) 19:59:04.673 ID:z/FFwooIY
やっぱりギャグじゃないか

コメント

タイトルとURLをコピーしました